ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【神さまの言うとおり】珍しくダークな神木さん

世界各地の高校生たちが、負けたら死ぬデスゲームに強制参加させられるお話。


ずっと気になっていた作品。
サムネイルからだと判断つかないことがあって、まずタイトルは「ダルマさんが殺した」なのか「神さまの言うとおり」なのか、あと行うのは「だるまさんが転んだ」なのか「どちらにしようかな」なのか、わからずずっと混乱してました。
あとから知りましたが原作は漫画なんですね。第1部は全5巻、第2部は全21巻ですでに完結済み。

原作・第1部までを描いたのが映画版、でしょうか。どれくらい原作に則っているのかはわかりませんが、すごく上手い作りだなと感じました。
なにせ映画では「デスゲーム開催の目的」が一切描かれません。意味深な余韻と謎を残すばかりで映画だけで完結させる気が一切なし。続きは原作を読め、読むんだ……!という強い意思を感じます。
かといって映画の内容がお粗末なわけではなく、有名俳優さんによる緊迫感ある演技と画面映えするデスゲーム。グロテスク度は低めで人間同士の争いもほとんどないので、わりと安心して観ることができます。
おそらく4つ目と5つ目のゲームが映画オリジナルではないでしょうか。最初の3つとどことなく雰囲気が違うように感じたので。

映画だけに内容を絞ると「主催者側の狙いは何か」がやはり一番気になります。学生たちにゲームをさせてどうしたいのか。競わせたいのか協力させたいのか、生き残らせたいのか蹴落としたいのかがよくわかりません。
なんとなく、数多のゲームをクリアできるたった一人(or数人)を求めてるのかな~という感じはします。ただ行われるゲームがだるまさんが転んだ、鬼ごっこしながらのバスケ、かごめかごめ、嘘つき探し、缶蹴りといった簡単な内容なので「これで頂点を決められても……」とは正直思う。
だるまさんが転んだでアウト=即死 って理不尽すぎやしませんか。そういえば最近観たドラマ『イカゲーム』も初戦はだるまさんが~だったなと遠い目になりましたけど、あれは参加希望制だから……(なんだ)。
出てくる人みんな目の前のゲームクリアに必死すぎて「誰が・何のためにこんなことをしているのか」とか「なぜ自分が選ばれたのか」とか考える余裕ないのが本当に不憫。まぁ天谷君だけはそんなの関係ねぇとばかりに終始楽しそうでしたが。よかったね。

続編作れそうですし作ってほしいものの、俳優さんの年齢的に難しいだろうな~とも。なにせ主要メンバの高校生ズを演じるのが現アラサーの演者さん……いやあんまり違和感なさそうですけど。
ここは続編映画を待つよりも原作を当たりたいところです。続きが気になりますし、漫画は終わっているので読みやすい。原作を読め~~~という誘いに遠からず乗ってしまいそうです。