ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【Caligura2】現実とは何か?

 

現代病理×歌をテーマにしたゲームの2作目です。
「見るなと言われるほど見たくなる」カリギュラ効果や現代病理、ボーカロイド楽曲、そしてイマジナリーチェインという独特のバトル方式に興味を惹かれて1作目をプレイしました。

1作目はバトルやサブクエストに目立っていて、メインストーリーはやや薄味な印象。
2作目は、登場人物同士のかけ合いが多くなり、敵味方の思惑が入り乱れ「血の通った」作品だと感じました。

この作品は前作からの続きといえます。1作目を知らなくてもついていけるような仕掛けはあちこちに施されていますが、前作もやった方がより楽しめるのは間違いありません。

楽曲が本っっっ当にどれもとてもよくて、曲を聴くだけでも価値があると思います。
そしてさらにストーリーを知っていると「どんな願いがこめられているか」もわかって聞きごたえが増すのでお得。Remix版も最高。

 

今作は「後悔のない世界」リドゥが舞台。
自分はやり直したいほどの後悔がないので、リドゥには行けないと思います。残念。(ひょっとしたらあるのかもしれないが思い出せません)。

ただ理想郷と思われるリドゥにも悩みを持つ人々はいて、その悩みを主人公が解決する「因果系譜」というが存在します。サブクエストのようなものでしょうか。

「妄想の世界で成功したって意味ないですよ。現実に立ち向かうべきだと、私は思います」と登場人物一人が言いました。
でも、理想郷リドゥでも人々が悩んでいるさまを見ると、本当に仮想世界に意味はないのかと疑問を感じます。人々はリドゥを現実だと思い、困ったり悩んだりしながら精いっぱい生きている。なら意味はあるんじゃないか、と。

このことは映画「マトリックス」を観ていても感じました。
そこにいる人たちが現実だと思うなら、仮想世界も現実たりうるのではないか。
では現実とは何か?

仮想世界で自分が感じたり考えたりしたことを覚えていられるなら、仮想も現実もあまり差はないのでは。
マンガや映画やゲームは、すごく身近な仮想世界だと思います。