ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

結婚と子育ては「当たり前」で「普通」のことなのか?

結婚と子どもをもつことに関する雑文です。

 

「ここがおかしい」とか「こうしなさい」と物申したいわけではなく、「こんな考え・境遇の人もいますよ」をサンプルとして示しているだけです。

人それぞれ置かれている状況も人格もまったく違うので、活かせるとはかぎりませんが、参考くらいにはなるかもしれません。

 

ふだん、少年~中年くらいまでの就職相談を生業としています。

ときどき「いつか結婚して子どもをもちたい」と言う人がいて、心から望んでいるならいんです。叶うといいなとも思います。

ただ、中には「本当はやりたくないけど、周りがみんなやっているから合わせなきゃ」とか「できない自分はどこかおかしいのかな」と悩み浮かない顔をしている人がちらほら見受けられて、やりたくないなら別にいいんじゃないかなぁと思ってました。

 

最近は、独身を謳歌していたり、結婚して子なし世帯だったりする人々のコラムや漫画を読む機会が増えました。一昔前なら「マイノリティ」と後ろ指をさされていたかもしれませんが、いい時代になりました。

 

かく言う自分も、たぶんマイノリティです。バイで、現在のパートナーとは15歳以上年が離れており、子なしで事実婚という形をとっています。子どもをもちたいと思ったことはありません。

家族や友達からは、今の生き方をあれこれ言われたことがまったくなく、むしろ親からは事実婚を羨ましがられています。
そして職場にも「結婚して当たり前」みたいな価値観を持つ人がほとんどいません。中にはきっといるでしょうが、口に出すことはなく、人それぞれというスタンス。これは職業柄かなという気もします。

 

そんなふうにずっとやってきたので、人の生き方に「ああしろこうしろ」と口出しする人の心理がまったく理解できません。

逆に「本当は自分も結婚とか気にせず自由にしたいけど、でもなんとなく同調圧力を感じる」というのはまだ理解できます。かなり自由な生き方ができるようになってきたとはいえ、結婚も子育ても「やって当たり前」「できて普通」という考え方がまだまだ主流でしょう。

個人的には「なぜ当たり前と思えるのか?」がすごく不思議ですが。なんの疑問も思わない人はちょっと怖いし、同時に羨ましくもあります。自分には選べなかった道なので。

 

伴侶を持ち、子どもを産み育てることはかつて「命をつなぐ」という動物的な理由があったのでしょう。
ただ今は、人ひとりがかなり長生きですし、医療も発達しています。コミュニティに属さなくても生きていけますし、これからますますその傾向は強くなっていくはず。

これからはパートナーを持つこと、子どもを産み・育てることを当たり前と思わない人たちがどんどん増えていくでしょう。すごく人間的なことですし、逆に結婚も出産・子育ても、かぎりなく趣味に近いものになっていくとも思います。

それがいいことだとも、悪いことだとも思いません。ただ現状から予測できることを述べているだけで、もし困ることがありそうなら、今のうちから改善策を考えていけばいいだけのこと。

自分の考えとしては、子どもは成人するまで手間もお金もかかるので、親の負担をもう少し分散する仕組みがあればいいなとは思っています。

 

やりたい人が、したいことをできればいい。
法に触れたり、他人に迷惑をかけたり傷つけたりしないかぎりは、人それぞれ自由に生きられればいいのでは。

技術的には可能になってきたので、あとは人の考え方がもっと柔軟になるといいのかな、と想像しています。