ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【アイス・ロード】内容も撮影環境も超ハード

カナダの鉱山で発生した謎の爆発。その影響で、鉱山地下に26人の作業員が閉じ込められてしまった。作業員たちを救う物資を運ぶため、運転士の主人公と整備士の弟が”死のミッション”アイス・ロードをゆく話。


明るい映画が観たくて選びました第3弾。第1弾・第2弾はこちら↓
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『アイス・ロード』は上映時から気になっていたものの、けっきょく観れずじまいに。ずっと観たいな~と思っていたのでAmazon Primeほんとうに感謝……!

大自然を相手に、イケおじ・イケおばたちが知識と経験と思い切りを武器に無双していく話だと思ってました。しかし蓋を開けてみたら大自然相手というより対人で、しかもかなり人為的・作為的。話もけっこう重くシビアです。
そういえや主演のリーアム・ニーソン氏、けっこう暗めの話が多いな……と観ながら思いを馳せてました。おもしろかったですけれど、勝手にとはいえヒャッハーなお話を想像していたので肩透かしをくらった気分。不完全燃焼というか、気持ちの整理がつきません。


整理のつかない気持ちはさておき、内容について。
道中、次々と襲い掛かるハプニングに対し、運転手の主人公と整備士の弟がそのときある道具を使ってうまく切り抜けていきます。
自分に知識がないので何をしているのかイマイチわかりませんでしたが、機械工学や物理学に詳しい人はなるほど~となったのでは。あと気象学。
とにかく見える景色はほぼ氷道でときどき雪山。きっとCGではなく実際の風景を使って撮ってるんだろうな、と思ったら案の定。クレイジーだぜぇ……。
リーアム・ニーソン、『アイス・ロード』撮影で思わず弱音…? 過酷な現場をふり返るインタビュー映像到着 | cinemacafe.net

過酷な雪・氷の世界で人々が生きていくため、いろんな知恵と工夫を持っているところが興味深かったです。最新機器に頼るだけでなく、たぶん古くからあっただろう危険察知の方法や、坑道と外界とのコミュニケーションツールなど。

あともう一つ興味深かったのが、主人公の弟について。
彼はある症状に悩まされているのですが、その由来が心的外傷なのが意外でした。心的というより脳外傷な気がす。でも検査の結果、脳に問題がないから心的と診断されているのだろうな。
架空の人物とはいえ、かかえている問題について興味深いと言うのは不適切でしょう。ただ自分の物の見方が広がったので奥深さを感じました。


予想していたストーリーとはまったく違いましたが、なんとも言えない余韻に満ちた作品でした。もしも続編が作られたらまた観たいです。