ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【僕のヒーローアカデミアTHE MOVIE-ワールド ヒーローズ ミッション-】興味深い敵役

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』公式サイト

映画 第2弾。”個性”撲滅を目論む思想団体ヒューマライズ。エンデヴァー事務所でのインターン中、彼に付きそう形でヒューマライズ事件を調査することになった主人公は、運び屋・ロディとの出会いをきっかけに大量殺人犯として指名手配されてしまう。解決のため奔走する話。
(映画 第1弾『2人の英雄』の感想はこちら


めちゃくちゃおもしろかったです。ストーリーがよくできているし、バトルシーンも迫力満載。序盤の逃走シーンとゲストキャラ・ロディのパルクールシーンがすごく好きです。カメラワークかっこいい。
観終わってからおもしろかった……もっかい観たい……とぼんやりエンドロールを眺めていたらピノ役の声優さんに戦慄。豪華すぎて震えました。

映画版として話がほぼ独立しているので、ヒロアカをまったく知らない人でもひょっとしたら楽しめるかもしれません。「個性=超能力みたいなもの」という前提と「ショートとは轟君のことでエンデヴァーの息子」さえ知っていればいけるのでは……?
ヒロアカまったく知らない頃に今作おもしろそうだな~と思ったクチなので、初見で映画を観ていたらどうだったかが気になりました。ただ原作を知っている方がより楽しめることは間違いないと思います。

以下、もう少し詳しい感想。次の2点について綴ります。
 ①今作の敵役・ヒューマライズおよびトップのフレクト氏について
 ②アニメ版デク君について


●思想団体ヒューマライズとフレクト氏
世界規模で活動していることからして、かなり大きな団体なのでしょう。しかしほとんどの人が個性を持っている世界で「個性撲滅」を謀るのってけっこう無理があるような。
ひょっとして背後にオール・フォー・ワン(AFO)がいるのかなと邪推。しかし彼らの掲げる「個性撲滅」ってAFOの天敵みたいなものでは。あれか、「僕以外の個性持ちが消えてくれればいい」みたいな感じか。
AFOが噛んでいるかはさておき、ヒューマライズがどうやって活動を広げていったのかは気になりました。大富豪のパトロンでもいるのかな。

あと団体トップのフレクト氏が興味深い御仁でした。
彼が今の思想にいたるまでに紆余曲折があったことはわかりました。ただ発想があまりにも飛躍してい(るように思え)て、精神のバランスを欠いているとしか思えません。けして揶揄ではなく、治療が必要な状態じゃないかと推測します。
でも立ち振る舞いは正気に見えるし、きちんと考えた上ですべて行っている、ようにも見える。
彼が経験してきたことと今の行いがどうつながっているのかよくわからず、想像で補いきれなくてモヤモヤする。どういう思考回路をしているのか気になります。だからもう少し彼の話を聞いてみたいと思いました。

●アニメのデク君に物申す
前作『2人の英雄』では、オールマイト爽やかに激重発言するな~と生ぬるい笑みを浮かべ眺めていました。そして今作で、デク君も相当だなと思った次第。
というのも、会ってまだ間もない人に「救けられればそれで充分だよ」って言いきっちゃうのめっちゃ怖い。彼の発言を聞いた瞬間すぐに、迷いが一切ないのヤバ!怖っ!と身震いしました。
漫画でもたびたび「救けたい」とは言ってますけど、やっぱりアニメで動きと声が付くと受ける印象が変わりますね。彼の突き抜け度をひしひしと感じる。かっちゃんが狂人扱いしていたのもわかる気がします。


ぜんぜん関係のない話。原作に出てきたときからこの人(↓)が好きです。どこの国所属か一発でわかるのすごくいい。個性「パピルス」もなんだかよくわからんところがまたいい。



映画第3弾『ヒーローズ:ライジング』は観ようかどうしようか考え中です。「離島」といわれるとどうしても「殺人事件」を連想してしまい、離島とヒーロー活動がうまく結びつきません。
どうしたものか……と公式サイトを見ていたら、死柄木さんの造形(初めて見た)にびっっっくりした!!

『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ヒーローズ:ライジング』公式サイト

髪が青い!!!てか水色!!!??

てっきり白髪か薄墨色だとばかり。あと後頭部の手に向かって伸びてるホース?チューブ?が猫耳かなんかに見えてさらにビビった。アニメではそんなサービス(?)してるのかと思ってしまい。そんなわけがない。

映画第2弾の感想を死柄木さんで締めるのはなんだかな……(失礼)と感じたので、最後にロディについて。
いったん通しで全部観たあと2周目に入ると、序盤の「妹たちのほっぺにピノが行ってきますのチュー」するシーンで目頭が熱くなれます。ゲストキャラの描き方もとても良い作品だと感じました。