ほねぐみ

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【NOPE】やみつきになりそうな怖さ

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映画『NOPE/ノープ』公式サイト

空からの落下物で父親を亡くした兄妹。父が死んだとき、近くにいた兄は空に浮かぶ不審な物体を見つけていた。その正体を見極めるため、そして一獲千金を狙って、空にある「何か」の撮影を試みようとする兄妹の話。


ずっと気になっていた作品。ただ後味悪い終わり方だとやだな~と躊躇っていたところ、PV第2弾でそうはならなそうだとぞ思い観に行くことに。

ジャンルはホラー、サスペンス、SF……?どうカテゴライズしたらいいのかわかりませんけどめっちゃ怖かったです。誰もいないはずなのに突然明かりが点く夜の馬屋、撮影スタジオの猿、そして見え隠れする空の「何か」。
命を狙われる恐怖とびっくり演出、得体の知れない不気味さなどなど「怖さ」のレンジがとても広い作品だと感じました。
個人的には猿がめっちゃ怖かったです。あのエピソードを挟もうと思いついたの天才では?ひょっとしたら昔、似たような事件が実際にあったのかもしれません。肝心な部分が見えそうで見えないカメラワークに恐怖がかき立てられました。

上映2時間というなかなかの長丁場でしたが、ぜんぜん気にならず。特に中盤は空に浮かぶ「何か」が本格的に活動し始め、怖いながらもテンポよく進んで行きます。あとスタジオの猿。猿こわい。
猿と空に浮かぶ「何か」……自分はどうしても「ノープ」と呼びそうになるんですけど、両者は対応する部分と対比する部分とがあると思います。それが何なのかをずっと考えてるものの、すっきりする回答が浮かびません。
あと監督役のおじいさんがかっこよかったです。なんであんなにいいのかわけわからんくらい声が渋くてよかった。

そしてラストはほぼ日中の出来事。遮るものがほとんどない見晴らしのいい牧場地帯と、照り付ける太陽の光。
ホラー映画によくある夜・暗がり・息を潜めるといったシチュエーションとは真逆な環境で、ずいぶん思い切った演出だなと。数あるホラー・スリラー映画とは一味違った楽しみ方ができました。

登場人物続投でも一新でも、やろうと思えば続編が作れると思います。作ってほしいような気もするし、一作だけで完結してほしい気もするし。複雑な心境。
とりあえず2回目を観に行くかどうか検討します。