ほねぐみ

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【AI:ソムニウムファイル ニルヴァーナ イニシアチブ】感想⑥2周目おわり。改めて登場人物について

2周目完走しました!
ストーリーだけでなくキャラクターの理解も深まった気がするので、改めて所見を綴ろうと思います。以下ネタバレ満載のため折りたたみ。長いです。


2周目はメモを取りながらプレイしてしました。スケッチブックに計18ページ。我ながらきもちわるいな~とは思いますが後悔はしていない。あれやこれやの謎が解けてすごくすっきりしてます。
個人的な3大不思議は

1.みずき編2章 不法:前日、みずきに突き付けられたらしい「あんな事実」とは
2.龍木編3章 愛別 :ABISで龍木が怒られていた「昨日の失態」の内容
3.龍木編4章R1 雲散:なぜ龍木は観覧車が降りてくるのを待っていたのか

他にも細々とした謎はあったもののほぼすべて解決できました。今さらながら、本当によく練られたストーリーだと感じます。

ここから登場人物の所見。龍木とネエネ、みずきについてです。


まずは龍木。彼とタマの関係、そしてTCパージ感染時期について。

6年前に龍木がテアラァのいいなりとなったこと、実はいまいち理由がピンときてませんでした。そんなにタマが大切なんだ…? くらいでスルーしてたものの、改めてストーリー読んだらせつねぇなと。
彼は18のときに半身(双子の弟)を亡くしていて、両親もとっくに他界、そしてABIS捜査官になるため片目も失った。でも代わりに(?)タマが来てくれて、そのことを龍木は「たくさんの隙間が埋まった気がする」と表しています。タマのことを亡くした半身のように感じていたのかもしれません。
殺人犯・テアラァに従うことは龍木にとって、人として捜査官としてかなり耐え難いことだったはず。しかし「正義のヒーローを目指す」という弟への誓いよりも、タマを取ったのが胸アツ。また「5章R1 斯尽」では
「僕には大切なものがあるんだ。(略)僕がそいつのことを守ってやらなきゃならない」
と言ってますし。このときにはもう、何に代えてもタマを守ろうと覚悟してたのでしょうね。単にタマが大切だっただけでなく、守れなかった弟への贖罪もあったのかな。まぁそのあとめっちゃ後悔するはめになるんですが。
弟への誓いを破り、かつヒーローみたいな伊達さんを自分のせいで死なせてしまっ(たと思い込んでい)たのだから、彼の後悔はすさまじいものだったでしょう。

正義成分よりも龍木からはどことなく「弟を差し置いて生き残ってしまった」という罪悪感が漂っている気がします。作中ではそんな言及いっさいないので純度100%の妄想ですが「元から精神的に不安定なところがあった」と言われているのはそういうことなのかなと。
凶悪犯の車を止めるなら何も弟じゃなく自分でもよかった、むしろ自分が身体を張ればよかったんだ、くらい思ってそう。お兄ちゃんですし。
多元宇宙論ならば、龍木ではなく弟が生き残った世界線もどこかに存在するかもしれません。

あと現在軸のタマは、龍木のしたことをすべて知っていたことに驚きました。1周目は読み飛ばしていたようで、知ってたんかーい! と思わずツッコんでしまった。
AIが、捜査官擁護のため進んで隠ぺいするってすごくないか……? 犯罪捜査と事件解決のため生み出されたのに、犯罪の片棒をかつぐって。生みの親であるピュータ氏はどう思ったのか、想定内の挙動なのか気になります。

そして「感想④」でも触れた、龍木のTCパージ感染時期について。
感染したの、時雨主宰が死んで主宰室から大聖堂に下りたときなんですね。てっきり6年前、テアラァに大聖堂に呼び出されたあたりと思ってました。
そんなに後だったのかとびっくり。それなのにドバイタで古衛(右)を見つけたときすでに感染症状あるってどういうこと……と首傾げてましたけど、あの「周囲バグ化現象」はそもそも感染症状ではない? その可能性にようやく思い至りました。
でも0章ドバイタで自分がなぜ・どこにいるのか龍木がわかってないの、すごく見当識障害っぽいんですよね。
それにもし感染してないなら動画観ただけで ▼こう なるのヤバすぎでは。嘘でも「感染してた」ことにした方がマシだよ。


かつて半身を失ったのが龍木なら、新たに半身を得たのがみずき&ネエネだと思います。

ネエネのソムニウムM1ルート、改めてプレイしたらすっごくよくて「ウサギ=自分だと知ったらみずきはどう思うんだろう」なんて考えてました。
かつて「生まなければよかった」と母親から言われてしまったみずきに、命がけで助けてくれる人がいて本当によかった。
ソムニウム(夢)パートかつ「仮面の女がやりたかったことを代行してる」みたいなこと言ってましたけど、アイボゥが身体張ってくれたのもじんわりきます。「ちっちゃな私はネエネとアイボゥに助けられたんだー」とあとでみずきがちょっと照れてたらいいな。
養父が仕事にかまけてたり失踪したりでホント頼りにならないので(……)ネエネとアイボゥには末永くみずきを見守っててほしい。

超人的な力を持つ人って、頼られこそすれ頼ることは少ない気がしています。
みずきの場合、主要登場人物の中でも最年少だからまだ周りから気にかけてもらいやすいでしょう。ただ甘えるのはヘッタクソだろうなと前作から思ってます。今作ではそうでもなさそう……ですが、ここぞというときはやはり一人で抱え込もうとするのでは。なにせ力も強いし頑丈ですし。
同じことはネエネにも言えて、みずきが「普通の生活」から離れて一番報われたのはきっと彼女でしょう。別々の人間でありつつ、お互いを一番の理解者かつ半身としてこれからも歩んで行ってほしいです。
そんな二人を陰に日向に支えるのがアイボゥであってほしいし、みずきを守るネエネを見守るアイボゥを三人まとめて保護するのが伊達さんでいてくれ。伊達さんにはWみずきの守護神でいてほしいです。


ちょっと脱線して伊達さんの話。かつて半身を「失った」のが龍木で「得た」のがみずきとネエネなら、「結合した」のが伊達さんかと。
彼も彼で(たぶん)不安定だったところ「伊達鍵」としての経験が彼を生かしているのかななんて。もともとはかなり不器用そうでしたもんね、伊達氏。でもエロ河童なのは元からなのか……?


話は戻って、龍木とネエネは相性いい気がします。
二人とも長子ですし、みずきに寄せるネエネの気持ちが龍木には理解できるはず。またかつて半身(弟)を失った身として「暮主さんはそんな思いをしませんように」と願ってくれてるといい。みずきを守ろうとするネエネを守ってくれ。

最後に他のメンバについて。
なんとなく龍木・タマと厳さん・亜麻芽が、そしてネエネ・みずきとライアン・絆が対になってるのかなーと思いました。だから特にどうというわけもなく、単なる妄想です。
麻芽ちゃんは本当に共感できん……やったことはさておき、未練・後悔タラタラなところが。強がりだとしても「後悔していない」「最善を尽くした」と言うなら、それらしい態度を取っていただきたいと。でないとかばってくれた厳さん、祥磨君に申し訳が立たんだろうに。


6年前から絆っちを見初めていたライアンは、慧眼すぎるだろうとこのシーンを見て思いました。


果てしなく長くなりましたが、登場人物について以上です。
これからやりたいことは、
 ・攻略サイトを見ながら実績、衣装、アルバムを埋める
 ・ストーリー全体の年表を作る
 ・バグったときの龍木語を翻訳できないか挑戦する
です。
2番目はすっごく大変そうなので気力を溜めてから。
3番目は、完全ランダムかと思いきや「毎回同じこと言ってる(文字列が同じ)」「法則性がありそう」なので翻訳できるんじゃないかな~と。異章の時雨さんがわりと何言ってるかわかるので、そこを手がかりに解読できるのではと考えてます。

あとすっっっごく今さらながら『極限脱出』シリーズとの関連性があるのかどうかも気になってきました。プレイしてから時間が経ちすぎていて、細かい用語をぜんぜん覚えていません。
できれば『極限~』シリーズも再プレイしたいです。まだまだ楽しむぜ!