ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【地獄少女】アニメの雰囲気をうまく引き継いだ実写映画

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午前0時ちょうどしかアクセスできず、そこに書き込んだ人の怨みを晴らしてくれるサイト「地獄通信」。そのサイトをめぐる人々と地獄少女のお話。

玉城ティナさんしか勝たん。ペンライト持ってたら確実に振りながら観てました。「あいちゃんかっこいい!」てな具合で。未所持でよかった。
マジで、超絶、美しいです。雰囲気ぴったり。予告編からすでに「うわっ(語彙消失)」状態だったのが、本編だといろんな角度で何度も拝めるのですから最高です。お歌多いのもたすかる。
これ映画館の大画面で観た人は心身ともに無事でいられたのか……と心配になるレベルでした。配役考えた人、天才すぎやしませんか。
もともと玉城さんは好きな俳優さんで、先日観た『AI崩壊』も出演されてることぜんぜん知らなかったので突然出てきてキャー! 状態でした。いい年してキャーとか恥ずかしい。
今作も出ていることをまったく知らず。というより映画化されていたことを知らず、予告編を見つけたときはガタッと立ち上がりかけました。思わず前のめりになるような情報が得られると、生きててよかったと実感します。

我ながら気持ち悪くなってきたので、内容の話へ。
話もおもしろかったです。他者を怨んだ三者が三様に地獄少女閻魔あいと契約を結んで悲願を果たすという内容でしたが、三者の話が少しずつつながっているのが上手い作りだなと。
こんな近距離で地獄送りが続くなんて、みんなそんなに誰かを怨んで暮らしてるんですか……? 暗澹たる気持ちになりました。が「怨みは怨みを呼ぶ」ということなのかもしれません。ネガティブはネガティブを引き寄せる。

正直、なんでそんなに怨むかなぁとは思います。共感できません。
現実にひどいめに遭ったことがないからと言われればそうですけど、人を憎み怨むことが自分の生にとって良いことだとはとても思えない。死後に地獄に落ちるペナルティといい、直接手を下した方がよほどマシなのでは。
相手を地獄送りにするとは、自分も穢すこと。だから依頼主も死後に地獄に落ちるのでは。そう理解しています。
ただ作中の「永遠が何? 私は今を生きてるの」という台詞に、ああもう駄目なんだな、引き戻せないんだなと強く悟りました。

みんなこの道以外なかったんだと思いつつ、いざ自分の番が巡ってくるとことごとく嫌がるのなんなん……?
嫌がってた人たち、もしもう一度同じ場面に置かれたらやっぱり地獄送りを選ぶのでしょうか。ちょっと疑問です。何があっても相手を「地獄に叩き落としたるでぇ!」という気概があるなら、あいさんに頼まなくても自力でなんとかできる気がする。

アニメは昔、s1の途中まで観ました。かなりうろ覚えですが、サーカス団の話(?)が印象的だった覚えがあります。


実写版の監督さん、お名前見たことあるなと思ったら『貞子vs伽椰子』の方でした。たしかに言われてみればテイストが似てるかもしれない。
今作はホラー映画で括られてはいるものの、あくまでも「雰囲気で」で怖さは控えめだと思います。びっくりポイントもなし。一ヵ所だけ、ひょっとしたらびっくりするかもしれないシーンがあるくらい。
アニメがシーズンを重ねたように、実写映画も続編を作ってくれまいか……そうしたら今度こそ劇場で観ますし、地獄少女がもっと出てくれればうれしい。キャスト続投での新作を期待します。