ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【ヴェノム】オレサマ オマエ マルカジリ

ちょい悪系の記者である主人公が、ひょんなことから人間大好き(食べるのも見るのも)な異性体ヴェノムと融合してしまい、共生したり口喧嘩したりしながら戦いに巻き込まれていくお話。

ざっくり言うと寄生獣のちスパイダーマンな話……? でしょうか。
続編の『レット・ゼア・ビー・カーネイジ』上映時に『ヴェノム』のことを始めて知り、いつか1から観たいな~と思っていました。そしてついに視聴。いったいどれだけ寝かせたんだ。

ヴェノム、あの見た目でフツーにいいやつ(?)なのにびっくりする。元・人間なはずの両面宿儺(@呪術廻戦)より話が通じるってどういうこと。
ただ最初のアメーバみたいな身体から、あの見た目・口調になるの解せません。『寄生獣』みたいに取り付いた相手や環境によって口調が変わるのかな。でもヴェノムもライオットも同じような見た目・口調だったのできっとあれがデフォルトなんでしょうね。気性の荒い種族(?)なのかも。
主人公がもっと生真面目な熱血野郎だったら、ヴェノムはいったいどうしていただろう。少なくとも今みたいなコンビはおそらく築けていなかったので、主人公的にもよい展開だったのではないでは。場合によっては恋人さえ踏み台にできるような精神性がお気に召したのか。

主人公が恋人にしたことは絶っ対に許されないと思います。魔が差したとはいえ、ボッコボコに殴られても文句の言えないことをしました。それを大目に見てあげて、あまつさえ身体の心配までしてくれるんだから恋人さんどんだけ心広いんだ。
あとたぶん主人公側にも「なんだか憎めない」感じがあるんでしょうね。けして品は良くないし、すごくいい奴ってわけでもない。でもなぜか人を惹きつけて信頼させてしまうような何かがあるのだと思います。
父親には向いていなさそうですけど「近所のおじさん」とか「親戚のおじさん」としていてくれたらめちゃめちゃ心強い気がします。親には言いづらいことも相談に乗ってくれそう。

敵役のドレイク氏は「人間のために~」と言ってましたが、なんとなく彼からは「人間キライ」「愚かな人間駆逐」みたいな精神を感じました。
彼はそれこそヴェノムたちのような異性体として生まれていたら幸せだったろうに。やってることは最悪でしたけど、なんだか少し可哀想だなと思いました。生まれる場所を間違えたのでは。

続編もいつか観たいです。カーネイジ役のウディ・ハレルソン氏が好きで、それで放映時も映画館へ行こうか迷ったのでした。連続殺人鬼役とか似合いすぎだろ……真面目で誠実な役も、ぶっ飛んだヤバイ奴も演じることができるのすごいです。