ほねぐみ

本、映画、ゲームの感想など徒然

【Caligula2(※ネタバレあり)】ドクトルとクランケの未来

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発売前から気になっていた2人の登場人物、ドクトルとクランケ。発売後、実際にプレイしてからも変わらず気になる2人でした。

 

この2人について、感想と妄想を綴っていきます。ネタバレあります。

 

とにかくすれ違いがすごい!

お互いの楽曲聴いてないの? 聴いてたら、お互い相手がどう思っているのか想像つくのでは? とりあえず聴こう!? と腕を掴んで揺さぶりたいくらいのすれ違いっぷりです。

 

お互いにお互いが大切で、でもだからこそ言えないうしろめたいこともあって、相手はどう思っているのか、聞けない、怖い、離れたくない、離れてほしくない……というモダモダっぷりに震える。


お互いに、どこまでいってもお互いしか見えていない。でもお互いだけがそのことに気づいていない。外野からすれば「早く言ってしまえ! 大丈夫だから!!」と声を大にして言いたいところですが、この声も届くかどうか。とりあえずクランケは内緒にしてることドクトルに打ち明けた方がいい。

なんとなく、クランケから言いださないと二人の関係は進まない気がします。ドクトルが「報われるか果てるか決めるのは僕じゃない」と歌っているのはきっと正しくて、カードはクランケが持っている気がする。
だからクランケは「祈っているだけ」なのとっととやめて、先生にごめんなさいした方がいいです。きっと先生は怒らない、はず。

 

怒らないだろうと思いつつ、ドクトルがクランケに向ける感情の由来と質がわからないので、ちょっと断言できません。まああれだけの執着なのだから、ただ「治せなかった患者」だけではないと思いますが……。

ふと思いついたのは「マリアの足が治らなければいい(そうすればずっと傍にいられる)」と一瞬でも思ってしまったことがドクトルにはあったのでは。そしてその後ろめたさと手術の失敗という現実が、クランケへの献身につながっているのではないか、と。そんな妄想をしました。

 

そもそもクランケもドクトルも、本当に後悔しているならリドゥで「お互いに出会うことなく生きていく」道を選べたはず。でもどちらもその選択はしていない、というよりそんな選択肢を思いついてもいない気がします。
だから二人とも、お互いに出会ったことは後悔していない。けれど、相手を大事に思うからこそ、いだく後悔がある。そう解釈しています。

どうでもいい相手だったら「傷つけてしまったかも」なんて思いませんもんね。お互いのこと好きすぎか。でもそのこと知らないの貴方たちだけだけだからな? と、帰宅部も楽士もたぶんみんなそう思ってるよ……。

 

お互いに大事に思い合ってる(むしろ思いすぎている)のに、クランケが楽曲で

「初めて交わした言葉の一文字も 笑うしぐさを揶揄う一瞬でさえも 何もかも間違いだった」

って歌っているの、本当に納得がいきません。

そう思うなら、クランケはリドゥで「先生と出会わない」生き方を選べたはず。でもそれはせず、しかも医者という本分をまっとうしない(できない)ドクトルをよしとしている。そのことにちょっと怒りすら感じます。
実際は今のドクトルを見て何も思っていないわけはなくて、胸を痛めているでしょう。ならばなおさら、どうにかしないといけません。決めるのはクランケなのだから。

どうあがいても離れられないなら、もっと自分の気持ちを言葉にして伝え合ったらいかがか。いつも2人でいるだろうに、いったいふだん何の話をしているのかとプンプンしてしまいます。

 

ちょっとクランケに厳しめのことを言いましたが、彼女は精神的にかなり幼い気がします。実年齢は成人しているはず(してないとヤバイ)ですが、精神的には十代半ばくらいかも。

そんなクランケがぜんぶ背負うのは難しいと思うので、年長者としてドクトルに頑張ってほしいです。実年齢的にも、一回り以上は上なはずですし。
そう考えると、心身ともにかなり年下(であろう)クランケに命運を託せるドクトルすごいですね。切子ちゃんに「しっかりしろ!」とお尻叩かれてほしい。これで実は年齢2~3歳差とか、ドクトルの方が年下だったらおもしろいな……。